医師人生における就職活動は「3回」って知ってましたか?
医師における就職活動は3回ある
医師が就職活動する際には、就職活動が3回あるということが言われます。
この3回というのは、1回目が大学卒業後の初期研修先探し、2回目が初期研修を終了して後期研修先探し、3回目が後期研修を終了して医師としての就職先探しの時です。
これら3回の就職活動を乗り切るために重要となるのが情報収集です。
やはり情報がなければベストな選択ができません。
そこで、ここではこの3回の就職活動を乗り切るためのコツを紹介していきます。
1回目と2回目の就職活動における情報収集
1回目の就職活動である初期研修先探しについては情報収集の方法が変遷して来ています。
平成15年まで行われて来た研修制度は昭和43年から行われて来たものであり、大半の医師が出身大学の単一診療科を研修先として選ぶストレート方式をとっていました。
このストレート方式を行うと就職活動にあたってはどの病院を選ぶのかではなくどの科目を選択するのかということが情報収集のメインでした。
また、このころの研修医というのは給与が非常に低く生計を立てるためには当直のアルバイトを通常勤務に追加して行うということが多くありました。
そのため、研修医の過労死が問題となりましたし、研修の内容も単一診療科に特化したために特定の専門分野以外の知識がほとんど身につかないという弊害もあったのです。
そこでこのような問題を解決するために、平成16年から制度が変わります。
この制度は現在も実施されており、新医師臨床研修制度といわれるものです。
この制度では初期研修を見つけるための就職活動が本格化しています。
今までは出身大学の単一診療科を研修先として選ぶのが当然でしたが、今は全国に1000近くある大学病院や臨床研修病院が儲けるプログラムのどれかで各科目をローテーションで研修するという形へと変わったのです。
これによって就職活動についても科目を選ぶのではなく病院を選ぶという形に変わりました。
これは2回目の後期研修先を見つける時にも同じです。
今までは自分の在籍する大学に併設する病院の情報だけを得れば良かったのが、1000もの病院の情報を選別しなければならなくなったために情報力が重要となっているのです。
3回目の就職活動はまったく違う
3回目の就職活動というのは研修が終わり一人前の医師になって最初の就職活動です。
そのため、今までの就職活動とは違い病院見学の機会も少ないですし、病院の先輩と知り合う機会もなかなかありません。
そこで、病院についての情報を収集するのが難しくなりがちです。
さらに、病院の件数も研修時の選択肢が1000件であったのに対して就職先の病院は8600施設あると言われています。
そのため情報収集をするのもとても大変になってしまいます。
そこで、医療情報サイトを理由して雇用条件で絞って情報を集めるのと並行して、気になる病院については院内の情報を収集して総合的に判断することが重要です。