看護師試験が突然難しくなった!?
看護師試験の難易度が上昇
2017年の看護師国家試験についての感想として、難易度がかなり上がったということを多くの人があげています。
これは、実際に受験をした人たちの声であり、国家試験当日にはたくさんの人がSNSで難易度が上がったということを嘆いていたのです。
しかし、厚生労働省は難易度が上がったということを否定しています。
これはどういったことなのでしょうか。
国家試験受験者はなぜ難易度が上がったと感じたのか
国家試験を受験した人たちが、難易度が上がったと感じたことにはもちろん理由があります。
今回の国家試験を受けた人たちの多くがあげたことが過去問との違いです。
まずは、例年と出題傾向が違ったと感じた面です。
特に例年に比べマイナーな疾病が出題された点や食品衛生法の知識も求められたということに難易度が上がったと感じています。
他にも長文問題が増えたこと、難易度アップに伴い時間が問題を解くのに時間が足りなかったということも多くの人があげています。
看護師不足が叫ばれている現状を考えると、看護師試験の難易度が上がることは決して得策とはいえません。
国家試験に合格しなければ看護師が増えないという観点から、厚生労働省の意図がわからないという意見もあるのです。
専門家の見解
看護師国家試験対策の指導をしている塾関係者の意見として、難易度が上がったということに対して理解ができるという見解を示しています。
これは、試験前の1月に厚生労働省が受験の心得として長い状況文を出すことを告知しており、その通り例年よりも問題文が眺めであったことをあげています。
最近の受験生というのは学力低下問題もあり国語力が下がっているために、長文問題に難易度が上がったと感じる傾向があるのです。
そのため、過去問の取り組み方によっては過去問を解いたことが役立たないこともあり、今回の問題傾向の変化はそういったことを顕著に表しているといえます。
とはいえ、あくまでも問題文を長くしたことは厚生労働省にも意図があってのことです。
これは、基礎的知識を状況に適用して判断をする能力を問うためのことであり、複数科目の知識を統合することや、多重課題へのアプローチに広い知識を持って答えを出す能力を求めるために出題傾向を変えたとされています。
あくまでも、これはただ難易度を上げたのではなく看護師が仕事をする中で求められる力を試すための問題になったと言えるのです。
問題が難しくなったからといって看護師を減らそうとしているとはいえません。
なので問題の難易度が上がり全体的な正答率が下がるとなれば国家試験の合格基準点が下がることが予想されています。
また出題されている問題が難しくなったからといって、看護師になれなくなるわけではないのです。
また、試験対策をしっかりと行っておけば難易度が上がっても対応はできます。
今回の厚生労働省の見解を参考にして国家試験対策をしておけば来年度以降の入試においてもきちんと問題に対応することが可能です。