いきなり開業するのは難しい?
医師が開業する年齢
厚生労働省の調査によると、30代前半の若手や、対照的に定年近くのベテランが開業に意欲的なのだとのこと。
以前は40代前後での開業が主流だったのが、時代の流れとともに開業する年齢が変わってきているようです。
若手を例に挙げると、医学部の入学前から開業することを視野に入れているケースが多く見られており、ベテラン層に関しては、勤務医で定年を迎えるにあたって開業を考え直すという例が多いとのこと。
年代別に開業の医師を調査したアンケート結果(リクルートドクターズキャリア調べ)でも、将来開業を検討していると回答した医師は2~30代前半に多いです。
開業する方法
開業するためには当然ながら物件が必要となります。
扱う物件のタイプによって賃貸物件のテナント開業、戸建て開業、継承開業などに分かれ、注意すべきポイントなども変わってきます。
それぞれの開業方法について説明していきます。
テナント開業
テナント開業はイニシャルコストが少なくてすむことが一番の魅力でしょう。
駅前、繁華街など高立地で開業するにはテナントに入る形で開業するのが現実的です。
またもし、前に入っていたクリニックの設備や什器が残っていると、それらを利用して低コストで開業をめざすことも可能になります。
ただあくまでも賃貸物件であるため、経営が好調で患者さんが増えてきたから増築したい、と思ってもできません。
戸建て開業
戸建て開業の魅力はその広さと自由度でしょう。
スペースは比較的広くなるため間取りも自由に決められます。
理想の医院を実現できますし、自宅でもあるため通勤の無駄も省けます。
初期投資は大きくなりますが、いずれは資産となることを考慮すると、選択肢として十分検討する価値のある方法です。
継承開業
すでに経営されているクリニックを譲り受けるのが継承開業です。
設備なども継承して利用できるのであればコストが大幅に抑えられますし、業績も過去の実績から予想しやすくなるため経営リスクを軽減できます。
開業すれば安定、ということはなく、常に失敗のリスクと隣り合わせです。
開業準備の段階で自分の強みや弱みを分析し、どう強みを活かしていくかを考えていく必要があります。